鉄道員(ぽっぽや)1999

蒸気機関車の連続映像
名曲・口笛からのオープニング



(ほろまい駅)に立ち尽くすオトさん(高倉健

同期であり親友のセンちゃん(小林稔侍)とともに歩んできたぽっぽや街道。

ある夜、センちゃんからお誘いを受ける。ぽっぽやの先の人生だ。
しかしながら、オトさんは「せっかくの話だが断る
「横滑りなんざ出来ない」「身体で覚えたことばかりで、どうも…」


かつて、オトさんとしずえさん二人の間に長女を授かる。
雪の多い日に生まれた。
名前は(雪子)だ。
まだ赤ん坊であり、駅舎の隅っこに泣き続けていた。
「赤ちゃん、泣いてるよ!」
「なーに、泣く子はよく育つじゃろ」
ところが、容体は良くなかった。
翌朝、鉄道に乗り、オトさんはいつも通り見送る側に…
「後から追うからな」

しかし、あまりにも予想だにしない展開になる。

(雪子)死す……
「あんたは、雪子がひゃっこくなって帰ってまでも
旗ふって迎えるのかい?」
あまりにも酷な言葉である。

鉄道のほか、何にも出来ねえ。
これが生き様なのである。

ある日、6歳くらいのもうすぐ小学生くらいの都会的な女の子が、駅舎に現れる。人形を持って駅長さんの真似をしてみせるのだ。

その夜、今度は12歳くらいの中学生になろうくらいの少女が真夜中に現れる。こんな夜遅くに訪問者。
『駅長さん!』元気よくニッコリと微笑む少女。
どうやら、忘れ物をしたらしい。
オトさんの粋な計らいで、ストーブであったまったホットコーヒーを
少女に差し出す。
どこの子か?疑問は残るが、近くの孫だとひとまず、送るからと伝える。
しかし、少女は、口移しキスをし、消えて行ったのだ。

酒に酔っ払って寝ていたセンちゃんがムクッと起き出し、
キスってなんだとおぼろげながら問い詰める。
「雪嵐の雪女じゃねえべか?」
『雪女だらキスしたら凍っちまうわ』


だるま食堂にて、なにやら喧嘩でもめていた。
九州から炭鉱でやってきた坑夫親子である。
志村けん)はぽっぽやでも面白い!さすがは、日本一のコメディアンだ。とにかく若い!!新鮮だ。

ある日、炭鉱場で事故があり、父が急死する。
その息子は、(トシユキ)。
あまりの急すぎる出来事に、オト夫婦はトシユキの面倒を見ようと籍を入れようと
話していた。
やがて、学生生活も卒業となる頃、イタリア(ボローニャ)に進学が決まる。イタリアンの修行に出ることになった。


時は、遡る。17年目のおめでた!
その時の(しずえ)印象的なセリフから
「お前、偉いぞ!って言え」
『嬉しい時は、喜べ』
泣きながら嬉しそうに、抱き合う二人。
たまたま野生の鹿の家族がこっちを見ていた奇跡的瞬間。

 



1:35分の場面
天使がくれた時間
17歳の少女が駅舎に現れる。
広末涼子)だ。
はたまた、どこのべっぴんさんか都会から遊びにきたのか、3度目なのか
それとも近所の円明寺よしえさんのお孫さん3人かと、所在が明らかになり、喉の支えがほだされた。
『駅長さん!』突然やってくるのだ。
鉄道クラブで何かと鉄道に詳しい少女。

到着の運転手に食べさせようと作っていたおしるこを一緒に食べた。
オトさんにもようやく天神様の近くの佐藤とわかり円明寺にはいつも世話になってると、いつでも送れるとついつい長居させてしまう。
少女は知っていた、このほろまい線が廃線になることを。
「どうすることもできねえ」オトさん
「思い出が残る」少女
引き出しから出した奥さんの上着を着せ
最後の鉄道を見送る。
足早に駅舎に戻ると、少女の姿が奥さんそっくりだったのだ。
「俺は、本当に幸せもんだ」
その少女が、実は(雪子)であったのだ。
地元の制服姿、手早く鍋料理を振る舞う姿。
もはや、我が娘そのものであることに間違いなかった。

幸せな時間は流れ、翌朝ホームにて
とうとうぽっぽや人生に終止符。

親友のセンちゃんと鉄道員仲間に棺を担がれ、
慣れ親しんだ、キハで見送られる。
「俺とお前で、この最期の引導を渡してやんべ」
センちゃんが運転士を担うのであった。



高倉健


大竹しのぶ

 

広末涼子


吉岡秀隆
安藤政信
平田満
中本賢
板東英二
きたろう
中原理恵
大沢さやか
谷口紗耶香
山田さくや
松崎駿司

志村けん
奈良岡朋子

田中好子
小林稔

製作 高岩淡
原作 浅田次郎
脚本 岩間芳樹
   降旗康男
主題歌「鉄道員
作詞 奥田民生
作曲 坂本龍一
編曲 国吉良一
坂本美雨

監督 降旗康男


名言
ヒデ坊
『雨の日も、雪の日も、いつも見送りお迎え届けてくれた、それがなによりも僕らが頑張ってこれた励み、おじさんありがとう』

センちゃん
『げんこの代わりに、旗を振り


涙の代わりに、笛吹き鳴らし


わめく代わりに、裏声しぼる


それが、ぽっぽやか』

 

 

泣かせるねぇ。゚(゚´Д`゚)゚。

昭和ロマンの色鮮やかな温故知新をいっぺんに味わえる傑作!

感動の名作を

より多くの人にぜひ見ていただきたい

どうぞ何度でもご覧あれ!